栃木県の那須平成の森は、那須御用邸用地として管理されていた森の一部が、2011年から一般開放された散策エリアです。
自由に散策が楽しめる「ふれあいの森」と、ガイドウォーク専用の「学びの森」の、二つのエリアで構成されています。
今回はガイドウォークを利用し、積雪期ということから、「ふれあいの森」をガイドしていただくことになりました。
フィールドセンター(写真上)から駒止の滝観瀑台まで、「インタープリター」と呼ばれるガイドの方に、森の自然を解説していただきながら登りました。(写真下)
森に入り散策を始めてすぐに、動物の足跡を見つけました。(写真右)
足跡を発見するたびに、ガイドの方がその形からどんな動物だと予想できるかを解説してくれました。
木の実がなる木には、クマが登った爪痕がたくさん残っていました。(わかりにくいですが、写真左下)
散策コースの所々に、空き缶で作ったクマ除けの鐘が設置されていて、緊張感が高まります。(写真右下)
ただ通常は、人の気配を感じると動物の方から早めに立ち去ってしまうので、動物そのものに会うことはまれで、足跡などの痕跡を探すことになるそうです。
この季節は、もう落葉樹は完全に葉を落としていましたが、森にはモミの木などの緑も残っていました。(写真上)
高い木の枝の上方に目をやると、鳥の巣のようなものがついていました。(写真下1)
これは「宿り木(ヤドリギ)」という寄生植物だそうで、双眼鏡でのぞいてみると、たくさんの黄色い実がついているのが見えました。(写真下2)
いろいろなものに目が行って時間がかかってしまいましたが、駒止の滝観瀑台を目指して、散策路を登って行きました。(写真上)
目的地に近付くにつれ、以前登った茶臼岳と、隣の朝日岳が見えてきました。(写真下1)
観瀑台近くでは、この日唯一目撃した動物となる、コゲラを見ることができました。(写真下2)
1時間ほどで着いた観瀑台から、駒止の滝を見降ろすと、滝つぼが温泉成分でエメラルド色になっていて、とてもきれいでした。(写真上)
(観瀑台は、積雪が多くなると足場が高くなり、相対的に柵が低くなってしまって危険なので、立ち入りが制限されるとのことです。)
近くには、映画「テルマエ・ロマエ」の撮影地となった「北温泉」があり、この観瀑台横の道から徒歩でしか行けないそうです。
帰り道では、雪の結晶の観察をしました。(写真下1)
この日は微妙に粉雪が舞っている、観察には絶好のコンディションで、いろいろな形の結晶を見ることができました。(写真下2)